医療系国家試験:微生物・免疫学分野の過去問を分析する

医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師・歯科衛生士などの国家試験から生物・微生物・免疫学の問題を集めて受験生に役立ててほしいという趣旨です。

こどもむけのウイルスのおはなしの電子書籍をつくってみました。

このたび、『ぼくはウイルスくん』というタイトルで、4歳時にもわかるようなウイルスのおはなしのKindle電子書籍をつくってみました。

ぼくはウイルスくん

ぼくはウイルスくん

 

 

なぜこの本を作ったか

そろそろ2冊目の電子書籍を作ってみたいと思っていた

今から2年前の2018年に、一度、学生向けの教材の電子書籍を作りました。

kogumakita.hatenablog.jp

 この時は、自分が授業で話しているような内容を盛り込んだような本をつくれば、ちょっとはお金になるんじゃない?という不純な動機でした。もちろん、学習する人の役に立ちたいという気持ちがメインです。

この経験から、クオリティは別にして、Kindle本を作成するノウハウは一通りつかめました。まあ、これはそんなに難しくないです。

僕の場合は、Scrivenerというソフトで原稿を書いて、それをepub形式に出力して、amazon KDPのサイトに登録するという手順です。そんなことをしなくても、Wordのファイルでいいみたいです。僕は、電子書籍を作るというプロセス自体にも興味があって、楽しめました。とにかく一通りやってみると、原稿をつくる際に、画像をどんなサイズでいれるのが良いのかとか、そういう細かなポイントも含めてわかります。なので、2回目以降はもう少しスムーズにできるだろうとは思っていました。

販売データを眺めていると、1冊目の本は月に1,2冊売れる程度で、まったく売れない月もあります。購入とは別で、毎月わずかながら、Kindle Unlimitedなどでも読まれているようです。わずかでも、買ってくれたり読んでくれいてる人がいるようで、ありがたく思っています。

1冊目の本のことは、普段は特に意識していなかったのですが、最近、電子書籍を作ったことがあるという話を友人にしたことをきっかけに、また本をつくってみたいという気持ちが起こってきました。ただ、次の本をつくるとして、自分の中であまりピンとくる企画がありませんでした。

こども向けの話もいいかもしれない

少し話はそれますが、僕には4歳の息子がいます。いろんな絵本の読み聞かせをときどきするので、4歳児が好きなおはなしがどんな感じなのか、おぼろげながら頭にあるような気がします。こども向けの本を書いてみたいという願望も、無意識に持っていたかもしれません。

コロナの影響で、こどもも親も困っているに違いない

そんななか、2020年にはいってから、日本でもコロナショックが起きました。小中高が休校になったり、幼稚園も休校になったようです。僕の子供は保育園に通っており、幸い休園にはなっていません。

保育園は休園にはなっていないのですが、小学生以上の兄弟がいる子の家の話を聞くと、なかなかこどもも外にでられずに退屈している様子がわかりました。また、小学生のこどもが休校になると、親にも結構な負担がかかりそうです。

保育園に子供を預けていると、毎日遊ばせてくれて、本当に感謝の気持ちが大きいです。自分だけで、これだけ子供と一緒にいるとすぐにやることが無くなりそうです。そういうわけで、幼稚園や小学校が休校になったご家庭は、親も大変だろうなと言う気がしていました。

保育園児の間で、コロナウイルスが話題になっている

おもしろいと思ったのは、こどもの話を聞いていると、4歳時の間でも、「コロナウイルスがはやってる」という共通認識はあるようです。だけどたぶん、4歳にはウイルスがどういうものなのか、はっきりとは理解できていないでしょう。子供がウイルスに対する誤解をもつことなく正しく理解してほしいですが、保育園の先生や親もうまく説明するのに困っているかもしれないと思いました。

そうだ、こども向けにウイルスを説明するおはなしをつくってみよう

 そういういろいろな条件が重なって、「そうだ、こども向けに、ウイルスってどういうものかを理解できるようなおはなしを、電子書籍でつくってみよう!」という気になりました。コロナショックに便乗しようという気は、これっぽっちしかありません。

内容

  • ウイルスがどのようなものかを理解する。
  • どうやって、ウイルスの病気から身を守るかを理解する。
  • ウイルスは、必ずしも悪者ではない

ということを書きたいと思いました。

制作期間

作り始めてから、一週間くらいで、一応今の形になったと思います。僕はTogglタイマーというので、だいたいの仕事に使った時間を計測しているのですが、そのレポートを見ると、今まで約11時間、この本の制作にかかったようです。他に、アイデアを考えるなど、計測していない時間も合わせると12時間くらいでしょうか。今後も少しずつ改訂していきたいので、制作時間はまだ増えますが、ひと段落するまでの時間です。

さいごに

とまあ、このような経緯で、この本を発売することになりました。

なんか、やっつけ仕事で作ったようなもので、書いているうちに自信がなくなってきて、「どうしてこんなつまらないものを作ってしまったんだろう」という気になったりもしましたが、少しでも誰かに楽しんでもらえたり、暇つぶしになれば、うれしいです。

あ、表紙や本文中の絵は、息子と、息子の保育園の友人が描いてくれたものです。

(おまけ)こんなことに興味が湧いたとうこと

質の良い本をどうやったら作れるのか、考えさせられた

今回は、短期間でもあり、たいしたクオリティのものを作ったわけではない。(時間があっても、さらに良いものが作れたとは思わないが)。でも、どういうのがいい本なんだろうかということを考えるきっかけになった。

電子書籍の仕組みに更に興味が

電子書籍の共通規格にepubというのがあるが、Kindle電子書籍はmobiという独自の規格である。Kindle Direct Publishing (KDP)のサイトでは書籍登録の際にepub からkindle形式に変換してくれるので、とりあえず、epubを作ればいい。僕はこれを、Scrivenerを使ってやっている。

現在epub3というものが使われているようだが、これが結構奥が深いようだ。epubでも結構なことができるらしい。うまく言えないが、とにかくepubの仕組みに興味が湧いた。

epubに関連して、今後読んでみたい本をあげる。

EPUB 3 電子書籍制作の教科書

EPUB 3 電子書籍制作の教科書

  • 作者:林 拓也
  • 発売日: 2012/08/25
  • メディア: 大型本
 
EPUB戦記―― 電子書籍の国際標準化バトル

EPUB戦記―― 電子書籍の国際標準化バトル

  • 作者:小林 龍生
  • 発売日: 2016/08/11
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

予想問題2020年 歯科医師国家試験 113回 (微生物・免疫分野)

2020年、2月1日及び2日には、代113回歯科医師国家試験が実施されます。

そこで、対して当たらない出題予想をしてみたいと思います。

 

 

過去の予想

2017年にした予想はこちらです。

kogumakita.hatenablog.jp 

そして、2018年の予想はこちらです。

kogumakita.hatenablog.jp

 

2020年の予想

一部、過去の予想から引き継いでいますが、今年の予想をしたいと思います。くれぐれも言いますが、この予想はあたったタメシがありません。ただ、ここ数年の問題を参考に、次にでるとしたら、、という問題を考えています。暇つぶしに読んでください。 

 

妊娠中に感染すると、出生児に先天性異常を生じることがある病原体。

2018年に風疹ウイルス、2019年に梅毒トレポネーマが出題されたので、今年はトキソプラズマはどうでしょうか?

<問題>妊娠中に感染することにより、死産および自然流産だけではなく児に精神遅滞、視力障害、脳性麻痺など重篤な症状をもたらすことがあるのはどれか。

a マラリア

b トリコモナス

c 赤痢アメーバ

d クリプトスポリジウム

e トキソプラズマ

ウイルスのスパイクに関する問題

111回に、このような問題が出題されました。正解率は、あまり高くなかったようです。

111A41 A型インフルエンザウイルスの標的総胞への結合に関与するのはどれか。1つ

選べ。

a エステラーゼ

b ヘマグルチニン

c カプシドタンパク

d DNAポリメラーゼ

e RNAポリメラーゼ

  • 正解は、ヘマグルチニン(赤血球凝集素)です。ヘマグルチニンは、気道上皮細胞のシアル酸に結合することで、宿主細胞に吸着します

そこで、このような問題はどうでしょう?

<問題>A型インフルエンザウイルスの標的総胞からの放出に関与するのはどれか。1つ

選べ。

a M2タンパク質

b ヘマグルチニン

c ノイラミニダーゼ

d DNAポリメラーゼ

e RNAポリメラーゼ

  • いかがでしょうか?答えは、、下の方に書いておきます。

 

グラム陽性菌と陰性菌の細胞壁の違いについて

2018年に、このような衝撃的な問題が出題されました。基本すぎで、誰も答えられなかったのです!!盲点ですね。

112A11 グラム陰性菌に特有の構造はどれか。1つ選べ。

a 外 膜

b 芽 胞

c 莢 膜

d リポタイコ酸

e ペプチドグリカン

こんな問題はどうでしょうか?

 

<問題> グラム陽性菌に特有の構造はどれか。1つ選べ。

a 外 膜

b 莢 膜

c 外毒素

d リポタイコ酸

e ペプチドグリカン

  • 答えは下に

時事問題

ころなウイルスは早すぎると思うので、これはどうでしょう?

<問題>妊娠中に感染すると、出生児に小頭症などが生じることがあるのはどれか?

a ジカウイルス

b 風疹ウイルス

c SFTSウイルス

d デングウイルス

e エボラウイルス

  • 答えは下に

 

 --

過去からの引き続き問題

T細胞とB細胞の遺伝子再構成に関して

VDJ組換えが起こる遺伝子はどれか?2つえらべ。

a. T細胞受容体

b. Toll様受容体

c. CD4受容体

d. MHCクラスⅠ

e. 免疫グロブリン

 <ポイント>110回で、遺伝子再構成が起こる細胞として、T細胞B細胞を答える問題が出題されました(110C99)。これらの細胞では、どんな抗原が来ても対応できるだけの構造の多様性をもった受容体を持っています。この多様性を生む仕組みがVDJ組み換えによる遺伝子再構成なわけですが、ではそれぞれの細胞で再構成が起こる遺伝子はどれか?という問題を予想します。

答えは、T細胞受容体(TCR)と免疫グロブリン(B細胞受容体)の遺伝子です。

 

免疫グロブリンの遺伝子再構成を証明したのはだれか?

a. 審良静男
b. 大村智
c. 北里柴三郎
d. 利根川進
e. 山中伸弥

<ポイント>では、免疫グロブリンの遺伝子再構成という大発見をしたは誰か、という問題です。1987年にノーベル賞を受賞しています。

 

 

 

寄生虫感染症に関する問題

寄生虫感染症はどれか。1つ選べ。

a. 梅毒
b. アニサキス
c. インフルエンザ
d. トキソプラズマ
e. 肺アスペルギルス症
f. クロイツフェルト・ヤコブ病

 <ポイント>昨年は、原虫感染症を問う問題が出題されましたので、単純に、次は寄生虫感染症を選ぶ問題が出ると予想します。それぞれの選択肢の原因微生物の種類(細菌・ウイルス・真菌など)はイメージ出来るようがよいでしょう。

 

「線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見」によりノーベル賞を受賞したのはだれか。

a. 大村智
b. 田中耕一
c. 利根川進
d. 山中伸也
e. 北里柴三郎

 <ポイント>2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞されましたので、時事問題としても出題の可能性ありと予想します。

 

--

2020年予想問題の答え。

<問題>A型インフルエンザウイルスの標的総胞からの放出に関与するのはどれか。1つ

選べ。

  • インフルエンザウイルスが放出される時に、吸着に役立ったヘマグルチニンとシアル酸の結合は、邪魔になります。のりのようにくっついて、ウイルスが放出されないからです。そこで、ノイラミニダーゼは、シアル酸を切断します。つまり、ノイラミニダーゼはインフルエンザウイルスと気道上皮細胞の別れさせ屋です。

 

 

 <問題> グラム陽性菌に特有の構造はどれか。1つ選べ。

  • 逆に、陽性菌についての問題にしました。教科書等をみてもらうと分かりますが、グラム陽性菌細胞壁には、タイコ酸とかリポタイコ酸といった特有の構造があります。グラム陰性菌には外膜の他に、リポ多糖(LPS;外膜の一部)・リピドA(リポ多糖の更に一部。内毒素活性の本体)・ポーリン孔などが特有です

 

<問題>妊娠中に感染すると、出生児に小頭症などが生じることがあるのはどれか?

a ジカウイルス

b 風疹ウイルス

c SFTSウイルス

d デングウイルス

e エボラウイルス

 

まとめ

 いかがだったでしょうか?万が一、なにか当たればラッキーです。受験生の幸運を祈ります。

過去二年間の国家試験問題を貼っておきます。

 

kogumakita.hatenablog.jp

kogumakita.hatenablog.jp 

 

 

2019年 歯科医師国家試験問題から(微生物・免疫学分野)

今週末、令和2年2月1日(土曜日)及び2日(日曜日)には、歯科医師国家試験が実施されます。

ところで、そろそろ西暦を使っていただけませんかね??令和2年は2020年です。

 

そこで、2019年(平成31年)に実施された、第112回歯科医師国家試験から、微生物学と免疫学の問題を抜粋し、コメントします。

 

<感想>

  • 実習で学んだ(であろう)内容を問う問題が出題された。(グラム染色)。試験対策の知識として覚えているよりは、実習に興味をもって取り組んでいれば覚えていられそうな問題である。臨床系の問題にも通じるところがあるかもしれない。
  • 毎度しつこく言いますが、単に言葉を暗記するだけではなく、内容の理解・周辺知識との関連づけができる力をつけることが重要であると思う。

以下、重要な問題は*印をつけておきます。

超基本問題には、**印をつけておきます。

(結局、すべて重要な問題でした。)

 

では、問題をみましょう。正解は、厚労省が発表しているので、そちらをみてください。第112回歯科医師国家試験問題および正答について|厚生労働省

--

**112A11 グラム陰性菌に特有の構造はどれか。1つ選べ。

a 外 膜

b 芽 胞

c 莢 膜

d リポタイコ酸

e ペプチドグリカン

  • 超超基本です。でも超超基本すぎて、正解率は低かったようです。超超基本的なことは、試験対策本には載っていなかったりしますからね。教科書をつかって、自分で理解しようと勉強してきたなら簡単にわかるという問題です。

 

112A21 デーデルライン<Döderlein >桿菌が常在するはどれか。1つ選べ。

a 胃

b 膣

c 口 腔

d 大 腸

e 皮 膚

 人体のある場所に常在する乳酸桿菌です。環境を酸性にすることで、雑菌の増殖を防いでいるといえます。

 

112A30 デンタルプラーク中に存在するグラム陽性球菌はどれか。2つ選べ。

a Actinomyces
b Enterococcus
c Neisseria
d Streptococcus
e Veillonella

口腔細菌についての基本的な問題です。分からなかったら、自分で各属の菌のグラム染色性と形態を復習することを勧めます。ちなみに、coccus (複数形はcocci)というのは球菌という意味ですので、この2つが球菌ということは分かります。(ただし、coccusという名前が付いていないからといって、球菌でないとは限らない)。

 

112B1 手指の消毒に使用できる逆性石けんはどれか。1つ選べ。

a クレゾール

b グルタラール

c ホルムアルデヒド

d 次亜塩素酸ナトリウム

e ベンザルコニウム塩化物

逆に、逆性石鹸の逆ってどういう意味?石けんのでき方って、小学校の理科でやった気がするけど、普通の石けんは、負の電荷を持っています。逆って言うのは、正電荷を持っているということですね。そしてまあ、塩化物ってことは、Cl

  • - ですので、その反対がははどうなるんでしょうね??

 

112B2 カタル症状後、頬粘膜に無痛性の白色の斑点を一過性に認めた。疑われる疾患はどれか。1つ選べ。

a 風 疹

b 麻 疹

c 帯状疱疹

d 手足口病

e 流行性耳下腺炎

 コプリック斑というやつですね。

 

**112B20 IgAについて正しいのはどれか。1つ選べ。

a 5量体を形成する。

b 血清中に存在する。

c 胎盤通過性がある。

d 金属アレルギーに関与する。

e 4つのサブクラスが存在する。

  • 超超基本です。IgAには、血清型と分泌型があります。分泌型IgA(sIgA)は、二量体です

 

112B27 自己免疫疾患はどれか。3つ選べ。

a 類天疱瘡

b Frey症候群

c 関節リウマチ

d Ramsay Hunt症候群

e 特発性血小板減少紫斑病

 

**112C21 外来性抗原を提示できる細胞はどれか。2つ選べ。

a 好酸球
b 好中球
c 樹状細胞
d 肥満細胞
e マクロファージ

  •  外来抗原を貪食したあと、細胞内で処理してMHCクラスⅡ分子上に抗原を提示する、いわゆる抗原提示細胞を問われています。

 

112C18 顎放線菌症の原因はどれか。1つ選べ。

a Actinomyces israelii
b Enterococcus faecalis
c Peptostreptococcus anaerobius
d Staphylococcus aureus
e Streptococcus pyogenes

 これは、基本的な知識です。

 

**112C37 Gram染色で陽性に染める色素はどれか。1つ選べ。

a ヨウ素
b フクシン
c サフラニ
d ヘマトキシリン
e クリスタルバイオレット

  • これが例の、グラム染色の問題。バイオレットって、紫っていう意味ですね。Violet UKのファンならすぐに分かった問題です。

xjapanfans.seesaa.net

**112C28 ジンジパインによって分解されるのはどれか。1つ選べ。

a 糖
b DNA
c RNA
d 脂質
e タンパク質

  • ジンジパインはプロテアーゼであることを知っていて、何を分解するかを知らない学生は、モグリです。
  • どの細菌がつくる酵素かは、わかりますよね?

 

112C39 感染症とワクチンの組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a 結核   ― 生ワクチン

b 水痘   ― 不活化ワクチン

c 日本脳炎 ― 成分ワクチン

d 破傷風  ― トキソイドワクチン

e 麻疹   ― 成分ワクチン

  • ワクチンの種類の分類って、本によって微妙に違う気がします。
  • 「生ワクチンでないものは不活化ワクチンである」「不活化ワクチンの中に、いろいろ種類がある」という考え方で良いと思います。
  • 結核のワクチン、BCGは、弱毒生ワクチンです。
  • 破傷風ワクチンは、トキソイド化した破傷風毒素です。トキソイドとは、タンパク質でできた毒素をホルマリン等で失活させたものを指します。免疫原性を保ち、毒性を弱めています。モノホンの破傷風毒素なら、ピコグラムであの世にイけますからね。
  • 破傷風ワクチンは、実際は四種混合ワクチンとして定期接種に含まれています。他の三種について、調べておいてください。

 

112D5 水疱形成がみられるのはどれか。1つ選べ。

a 風 疹

b 麻 疹

c 手足口病

d 流行性耳下腺炎

e 急性リンパ性白血病

  •  これは、答えをみてください。

 

**112D24 真菌による感染症はどれか。1つ選べ。

a マラリア
b アメーバ赤痢
c ツツガムシ病
d アスペルギルス症
e マイコプラズマ肺炎

  •  ヤバいくらいの超基本です。アスペルギルスは、カンジダと並ぶくらい患者数の多い真菌感染症だそうです(ほんとかな?)。
  • ちなみに、アスペルギルスという名前はその細胞の形態からきています。王冠のような形をしていますが、これがキリスト教の聖水を入れる器であるアスペルギルムに形が似ているそうです。ちなみに、アスパラガスも同じ語源だそうです。

 

112D36 ある容器に付与されたマーク(黄色)を示す。

この容器に廃棄するのはどれか。1つ選べ。

f:id:kogumakita:20200128135636p:plain

a 期限切れの抗菌薬

b 使用済みの注射針

c 放射性ヨウ素廃液

d 未使用の検査試薬

e エックス線フィルム現像廃液

  • バイオハザードマークも色によって意味が少し異なります。こちらのリンクが参考になります。

感染性廃棄物 | 株式会社テラモト

 

112D53 妊婦の感染で出生児に歯の形態異常をきたすことが確認されているのはどれか。1つ選べ。

a 結核

b 破傷風
c サルモネラ菌
d ジフテリア
e 梅毒トレポネーマ

  • 他に、妊婦が感染すると胎児に先天的な影響があるものに、風疹やトキソプラズマがあります。

 

112D61 Treponema denticolaの特徴はどれか。1つ選べ。

a 紡錘状

b 非運動性
c グラム陽性
d 通性嫌気性
e デンティリシンの産生

  •  代表的な歯周病原細菌の特徴が問われています。

--

いかがだってでしょうか?今年の問題は、本当に基本的な問題が多かったように思います。関連知識も含めて、よく復習しておくと良いでしょう。

 

 

 

2018年 歯科医師国家試験問題から(微生物・免疫学分野)

2018年(平成30年)に実施された、第111回歯科医師国家試験から、微生物学と免疫学(+生物・英語少し)の問題を抜粋し、コメントします。

 

# TEMPコメント:2019年ではなく、1年前の試験です。各問題へのコメントは、少しずつ追加します。

 

<感想>

  • いくつかは、基本的な知識を問う問題もあったが、、
  • 昨年から引き続き、基本事項の<理解>が重要な問題が増えているという傾向を感じる。暗記ではなく、理解である。
  • 知識を問うだけの問題は減り、1ステップ考える必要がある。
  • 示された図をもとに<考える>問題(今年では、免疫細胞の問題や、アフリカで流行した感染症の問題)の増加。これは、CBTに似た問題とも言え、CBT受験時からの積み重ねが生きる。
  • しつこいようだが、単に言葉を暗記するだけではなく、内容の理解・周辺知識との関連づけができる力をつけることが重要であると思う。

以下、特に重要な問題は*印をつけておきます。

 

111A5 妊娠初期の母体感染で、胎児の心臓、耳および眼に不可逆的な異常を生じるのはどれか。1つ選べ。

a ノロウイルス

b 風疹ウイルス

c 単純疱疹ウイルス

d ムンプスウイルス

e インフルエンザウイルス

<b>

 

111A14 黄色ブドウ球菌が産生する因子で、下痢や枢吐の発症に関与するのはどれか。1つ選べ。

a ヘモリシン

b コアグラーゼ

c ロイコシジン

d 表皮剥脱性毒素

e エンテロトキシン

 <e>

 

111A17 Tooth erosion is defined as the irreversible loss of tooth structure due to

eexposure to ( ).

( )に入るのはどれか。1つ選べ。

a acids

b bacteria

c carbohydrates

d fluorides

e saliva

 <a>

 

111A21 ある免疫担当細胞が腫瘍細胞を認識する機構の模式図を示す。アはどれか。1つえらべ。

[図]

a 形質細胞

b マクロファージ

c ヘルパーT細胞

d 細胞傷害性T細胞

e ナチュラルキラー細胞

<>

 

111A38 抗菌作用を有するのはどれか。2つ選べ。

a リパーゼ

b アルブミン

c ヒスタチン

d カリクレイン

e ディフェンシン

<>

 

111A41 A型インフルエンザウイルスの標的総胞への結合に関与するのはどれか。1つ

選べ。

a エステラーゼ

b ヘマグルチニン

c カプシドタンパク

d DNAポリメラーゼ

e RNAポリメラーゼ

<b>

 

B問題

111B7  I型アレルギーの原因となるのはどれか。1つ選べ。

a シリカ

b チタン

c ニッケル

d ラテックス

e アルジネート

 <>

 

111B19 細菌の遺伝子伝達様式である接合に関与するのはどれか。1つ選べ。

a 爽膜

b 鞭毛

c 性線毛

d リポ多糖

e パクテリオファージ

 <c>

 

111B27 遺伝子検査はどれか。3つ選べ。

a サザンプロット法

b ウエスタンプロット法

c ガスクロマトグラフイー検査

d in situハイブリダイゼーション法

e Polymerase Chain Reaction (PCR)法

 <a,d,e>

 

111B28 便が主な感染源となるのはどれか。1つ選べ。

a 麻疹ウイルス

b ロタウイルス

c ムンプスウイルス

d インフルエンザウイルス

e 水痘・帯状疱疹ウイルス

 <b>

 

111B29 IgG4関連疾患はどれか。1つ選べ。

a 粘液嚢胞

b Mikulicz病

c Sjögren症候群

d アミロイドーシス

e 壊死性唾液腺化生

<>

 

111B31 病原体に結合しオプソニン効果を示すのはどれか。2つ選べ。

a IgG

b 補体

c リゾチーム

d ブラジキニン

e トロンボキサン

 <a,b>

 

111B38 細菌と病原因子の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a Aggregatibacter actinomycetemcomitans -- ロイコトキシン

b Porphyromonas gingivalis           -- 酪酸

c Prevotella intermedia --デンティリジン

d Tannerella forsythia --ジンジパイン

e Treponama denticola --莢膜

 <>

 

111B64コクサツキーウイルスの感染によるのはどれか。2つ選べ。

a 狸紅熱

b 乳頭腫

c 手足口病

d 伝染性単核症

e ヘルパンギーナ

 <c,e>

 

C問題

111C3 食塊形成を円滑にする唾液成分はどれか。1つ選べ。

a ムチン

b アミラーゼ

c スタテリン

d リゾチーム

e ラクトフェリン

 <>

 

111C12 真菌の染色に用いるのはどれか。1つ選べ。

a PAM染色

b Grocott染色

c SudanⅢ染色

d Congo-Red染色

e Gomori-Trichrome染色

<>

 

111C42 SARSコロナウイルスの主な感染部位はどれか。1つ選べ。

a 脳

b 腸管

c 皮膚

d 呼吸器

e 生殖器

 <d>

 

111C57 長期服用で口腔カンジダ症の誘因となるのはどれか。2つ選べ。

a アスピリン

b シクロスポリン

c プレドニゾロン

d ピロカルピン塩酸塩

e ワルファリンカリウム

<>

 

D問題

111D15 結核菌に有効で、皮膚に適用できる消毒薬はどれか。1つ選べ。

a グルタラール

b ポビドンヨード

c 塩化ベンゼトニウム

d 塩化ベンザルコニウム

e グルコン駿クロルヘキシジン

 <>

 

111D18 侵襲性歯周炎の主な原因菌はどれか。1つ選べ。

a Actinomyces viscosus

b Aggregatibacter actinomycetemcomitans

C Fusobacterium nucleatum

d Streptococcus mutans

e Treponema denticola

 <b>

 

111D26 大規模流行した感染症の発生地域と持期を図に示す。

流行した感染症はどれか。1つ選べ。

[図]

a ジカ熱

b デング熱

c マラリア

d エボラ出血熱

e 烏インフルエンザ(H5 N 1)

 <d>

  

歯科医師国家試験問題解説書―解説書/写真集/問題集〈第110回(2018)〉

歯科医師国家試験問題解説書―解説書/写真集/問題集〈第110回(2018)〉

 

 

2018年 歯科衛生士国家試験から

2018年の歯科衛生士国家試験(第28回)から、微生物・免疫学の問題を抜き出します。

 

<今回の感想>

  • 微生物学・免疫学と関連のありそうな問題は、ここであげる10問程度であった。2017年は、20問程度はあったので、減少している印象がある。
  • 基礎的な知識を問う問題が多かったが、単なる語句の記憶ではなく、問題文を読んで少し考える必要がある問題が多いように思う。
  • 引き続き、画像や図を解釈して正解を選ぶ問題が出題されている。この手の問題は、歯学部のCBTっぽい問題といえる。逆に言うと、歯科衛生士国家試験問題は、歯学部のCBT受験生の勉強の役に立ちそうである。

重要な問題には、以下の印をつける:

※※ 考える力を試される、重要な問題
  重要な知識を問う問題

 

2018午前11 ある微生物のグラム染色像を示す。

この微生物が原因と考えられるのは?

  1. 結核
  2. 梅毒
  3. 赤痢
  4. 食中毒

 f:id:kogumakita:20180910150356j:plain

  • 基本であるが、グラム染色像から、グラム陽性球菌であることをよみとる。
  • 結核菌は、グラム陽性桿菌。梅毒トレポネーマを含むトレポネーマ属の形態はらせん菌赤痢菌は、大腸菌と同じく腸内細菌科に属するグラム陰性桿菌である。
  • 図のグラム陽性球菌は黄色ブドウ球菌と考えられ、食中毒の原因ともなる。黄色ブドウ球菌が産生する毒素に、耐熱性のエンテロトキシンがある。

 

2018午前12 あるウイルスの構造を図に示す

このウイルスの感染経路はどれか。

  1. 空気
  2. 血液
  3. 経口
  4. 飛沫

    f:id:kogumakita:20180910150432j:plain

  • 図から、B型肝炎ウイルス(HBV)粒子であることを読み取る。HBs抗原を表面(surface)に持つことから確定できる。HBs抗原は、ワクチンとしても使われる
  • その他、DNAのウイルス核酸を持つこともHBVの特徴である。
  • HBVは、血液を介して感染する

 

 

2018午前13 運動性を有するのはどれか。

  1. Tannerella forsythia
  2. Treponema denticola
  3. Fusobacterium nucleatum
  4. Porphyromonas gingivalis

 

2018午前24 スタンダードプレコーションにおいて、直接接触感染の防止に有効なのはどれか。

  1. マスク
  2. ガウン
  3. グローブ
  4. フェイスガード
  • 接触感染の防止には、グローブが有効である。

2018午前26 新興感染症はどれか。

  1. ポリオ
  2. 天然痘
  3. マラリア
  4. 鳥インフルエンザ
  • インフルエンザはもともとトリに感染している。これまでヒトの間で広まっていなかった型の鳥インフルエンザがヒトの間で拡散できる能力を獲得することがある。
  • ここ最近(といっても何十年のこともある)になってヒトの間で新たに感染が広がるようになった感染症を、新興感染症と呼ぶ。鳥インフルエンザもその一つである。他には、AIDSやエボラ出血熱SARSなどがある。

2018午後11 免疫グロブリンの構造を図に示す

該当するのはどれか。

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  1. 血清中に最も多く存在する。
  2. 抗原結合部位は2か所である。
  3. 粘膜の感染防御に重要である。
  4. アナフィラキシー反応を引き起こす。
  • 2つの免疫グロブリンがつながった二量体であることから、分泌型IgAがあらわされていることがわかる。粘膜免疫で働く抗体である。二量体なので、抗原結合箇所は4つある。
  • 血清中に最も多いのは、IgGである。IgGは単量体なので抗原結合箇所が2か所である。
  • アナフィラキシーを引き起こすのは、Ⅰ型アレルギー反応と同じくIgE抗体である。

 2018午後12 鉄結合能を有する唾液中の抗菌物質はどれか。

  1. ヒスタチン
  2. リゾチーム
  3. ディフェンシン
  4. ラクトフェリン
  • 乳の成分から見つかった抗菌因子で、鉄結合能を有するものをラクトフェリンと呼ぶ。ラクトは乳、フェリンとは鉄(Fe)のことである。細菌の増殖に必要な鉄イオンを奪うことで、細菌の増殖を抑制する。

2018午後18 不溶性グルカンを合成するのはどれか。

  1. インベルターゼ
  2. デキストラナーゼ
  3. グルコシルトランスフェラーゼ
  4. フルクトシルトランスフェラーゼ
  • グルコシルトランスフェラーゼは、スクロースを基質として不溶性グルカンを合成する。グルカンとは、グルコースの重合体であり、グルコース重合の仕方によって、性質が異なる。

2018午後97 スタンダードプレコーションの考え方に基づいているのはどれか。

  1. キュレットスケーラーを滅菌する。
  2. 使用済み注射針のリキャップを行う。
  3. 大きめのサイズのグローブを着用する。
  4. 血液が床にこぼれたとき水拭きをする。
  • 使用済み針はリキャップせずに、耐貫通容器に捨てる。
  • グローブのサイズはぴったりが良い。
  • 血液がこぼれたら、消毒のため、次亜塩素酸ナトリウム等で拭き取る。

 <正解を要確認である。>

 

2018午後98 滅菌法の特徴で正しいのはどれか。

  1. 低温プラズマ滅菌の滅菌時間は50分である。
  2. 高圧蒸気滅菌の滅菌温度は121~134℃である。
  3. EOG滅菌は滅菌後直ちに使用することができる。
  4. 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌は残留毒性がある。.
  •  <正解を要確認である。>

 

↓学習用の電子書籍である。

 

 

電子書籍をつくってみました。

このサイトではいろいろな国家試験から微生物学・免疫学関係の問題を取りあげてきました。

こういった国家試験に向けての勉強というと、暗記に頼りがちな人も結構いるのですが、私の考えでは、暗記に頼った勉強は得策ではありません(どの試験かにもよりますが・・)。近年、いろいろな国家試験で、単純な知識を問うのではなく、考える力を試されるような問題が出題されているように感じます。暗記だけでは対応できないということです。いくつかの国家試験では、厚労省の会議の資料や発表された文書にもそういった思考レベルを問われる問題を増加させるべきと明記されています。

合格率が100%に近い試験であればよいのですが、そうでなければ、こういった「考える力を試される問題」での正解率が、合否を左右すると考えています。

kogumakita.hatenablog.jp

 暗記に頼りがちな学習態度はどこからくるのか、といろいろ考えますが、中学・高校での学習がそのようになっていることが原因なのかな、と思います。すべての学校がそうではないと思いますが、例えば定期試験前に教師が、試験に出るポイントをまとめたプリントを配ったりするようです。それ自体、悪いわけではないのですが、試験前になると「まとめのプリントをください」と言われたりすることがあり、びっくりしました。私は、授業を通して自分で要点が分かりまとめを作れることが、学習だと思っています。教科書を端から端まで読むのには膨大な時間がかかりますが、そもそも授業自体がその教科書のまとめになっているはずです。つまり、まとめのプリントが欲しい人は、授業を聞いていないのかな、と思ってしまいます。(それとは別に、授業を聞いても理解できないという人もいるはずなので、そういう学生への配慮はまた別で必要とは思います。)しかし、授業をする側に学生の学習を促す工夫が欠けていたということも反省しないといけないと考えています。

 

前置きが長くなりましたが、暗記したり答えを覚えるだけではなく、「自分で考える」力をつけてもらうにはどうしたらいいかと考えて、電子書籍の形で教材を作ってみました。まだまだ未完成ですが、今後改良していきたいと思い、とりあえずの形で出しました。amazonKindle本として出版しています。

おおまかな分野ごとに、微生物学と免疫学の練習問題が交互の章にでてきます。練習問題は、基本的な事項の理解や思考力を問うようなものを選んだり作成しました。各章ではまず問題だけが数題でてきますので、それをじっくり考えてください。章の後半で、各問題の解説をしています。解説をよんで、どういう理解を求められているのかを考えながら進んでもらえればよいかと思います。

練習問題だけを解くためのサイトをGoogleフォームで作成し、電子書籍内のリンクから飛べるようにしていくつもりですが、こちらはまだ準備が整っていません。改訂するときに、対応したいと考えています。

とりあえず作った本なので(そんな物をだすなと言われそうですが)、まだ微生物学・免疫学の範囲のうち、まだカバーしていない部分もあります。微生物学と免疫学を交互に配置するのが効果的と当初おもったのですが、もしかして別の本にした方が良いかも知れません。そのあたりも、今後の改訂の課題です。

いずれにせよ、この本を使って、少しでも学習に役立てていただけたらと思っています。作成に使った労力と、今後続けて行くために少し値段がついています。Kindleの読み放題やamazonプライムにようなサービスに加入している人は、無料で読めるようです。

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キンドルを持ってないという人は、こちら。意外と安くて軽くて電池が長持ちで、読みやすいです。

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ちなみに、今回のKindle本は、Kindleダイレクトパプリシング(KDP)というサービスで作成しました。電子書籍を作成するのは初めてだったのですが、原稿さえあれば、以外と簡単に出版できたことに驚きました。

kdp.amazon.co.jp

肝心の原稿については、私の場合はもともと使っていたScrivenerというソフトを使いました。このソフトは有料ですが原稿執筆に大変便利で、ここで作成した原稿はテキストやWord形式はもちろんですが、そのままepub形式で出力することができます。このepubファイルと表紙をつくれば、KDPであっというまに電子書籍になりました(ほんとうにあっという間ではないのですが、思ったよりは簡単に感じました)。

Scrivenerではなくても、Wordやテキスト形式の原稿があれば、KDPで簡単に電子書籍に変換できます。Scrivenerを使ったのは、執筆の便利さです。原稿を細かい部分にわけて順序を簡単に入れ替えたり、最終出力(コンパイル)のときに自動で番号を振ったり、いろいろ便利な機能があります。脚本を書いたりする人も使うらしいです。いずれ、ScrivenerをつかってKindle本を作った方法なども、記事にしてみようかと思います。

↓ちなみに、Scrivenerの使い方でほぼ全面的に参考にした本です。 

考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ

考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ

 

 

キンドル本の出版の仕方については、こちらを参考にしました。

(今みつからないので、あとでリンクします) 

予想問題 2018年 歯科衛生士国家試験(微生物・免疫学分野)

 2018年3月4日は、第28回歯科衛生士国家試験です。

 

微生物・免疫学分野の出題を予想、というほどではないですがいくつかの可能性をあげたいと思います。今年の出題予想というよりは、いつ出てもおかしくないような、基本事項の確認と思ってください。

↓まず、2017年の予想はこちらでした。たまたま少しだけ、当たりがありました。昨年書いたことは、今年も引き続き当てはまると思ってもらって良いでしょう。

kogumakita.hatenablog.jp

↓実際の2017年の国家試験問題

kogumakita.hatenablog.jp 

 ↓「出題予想」ということで言えば、歯科医師国家試験と歯科衛生士国家試験は、お互いの問題を参考にして出題されている(あるいは同じ先生が出題している?)と思われることがあるので、2017年の歯科医師国家試験だけは見ておきたいと思います。

kogumakita.hatenablog.jp

 

・2017年の歯科医師国家試験から、歯科衛生士でも出そうなテーマを拾います。

 

細菌の細胞壁分解能を有するのはどれか。1つ選べ。

a アミラーゼ

b リゾチーム

c デイフェンシン

d ラクトフェリン

e ペルオキシダーゼ

 

細菌の細胞壁の主な成分は何か、そもそも答えられますか?

ペプチドグリカンです。 

ペグチドグリカンの、N-アセチルグルコサミンNAG とN-アセチルムラミン酸NAMの間の結合を切断する酵素がリゾチームです。粘液、唾液、涙、母乳などに分泌されます。卵白にも多く含まれています。

 

110A9 好中球の貧食活性を高めるのはどれか。1つ選べ。

a IgA

b IgD

c IgE

d IgG

e IgM

 

 食細胞による貪食を促進する効果をオプソニン効果といいます。ギリシャ語でオプソンopsonとは、主食の他のおかずを指すそうです。ふりかけをイメージしたほうがいいかもしれませんが、病原体にオプソニン効果のある成分がかかっていると、食細胞にとって、とっても美味しそうに見えるわけです。補体や、免疫グロブリンではIgGにこの作用があります。実際のところは貪食細胞は、補体レセプターやFcレセプターによって、病原体に張り付いたこれらの成分を認識し、貪食します。

 もうひとつ重要なことは、オプソニン作用を有するものには、IgGの他に、補体があるということです。補体は自然免疫の成分で、抗体のように特定の病原体に対する認識ではありませんが、大まかに細菌に張り付いたりすることができます。実は、2018年の歯科医師国家試験にも、これを問われる問題がでていました。

 

110A14 ABO式血液型検査に用いられる反応はどれか。1つ選べ。

a 凝集反応

b 中和反応

c 沈降反応

d 溶解反応

e 補体結合反応

 

 例えば、A型の赤血球にはA抗原が存在し、B抗原は存在しません。そこに抗A抗体をかけると肉眼で分かる凝集が起こります。抗B抗体では起こりません。これにより血液型を判定します。

 血液型に関する問題は、歯科衛生士ではよくでます。もう一度整理しておいてください。

 

110A17 スタンダードプレコーションで感染性物質として扱わないのはどれか。1つ選ベ。

a 汗

b 涙

c 喀痰

d 唾液

e 鼻汁

  汗以外の全ての体液を対象とします。

 

110A32 ミュータンスレンサ球菌の合成する不溶性グルカンの構成単位はどれか。1つ選べ。

a グルコース

b スクロース

c ガラクトース

d グルコサミン

e フルクトース

 

 グルカンというのは、グルコースの重合体です。繋がり方によって、様々な種類があります。来年はつながり方の問題がでるかも?

 これは単純ですが、いい問題ですね。当然知っておいて欲しいことですが、ちゃんと答えられない人も多いかもしれません。出題されるかもしれません。

 

110A120 血中βーグルカン値が診断に用いられるのはどれか。1つ選べ。

a B型肝炎

b 帯状疱疹

c 深在性真菌症

d MRSA感染症

e 化膿レンサ球菌感染症

 実はこの問題は、何年か前にも歯科医師国家試験し出題された問題です。検査値や診断についての知識がなくても、「考える力」で正解できます。

 β-グルカンといえば、真菌の細胞壁成分です。(細菌の細胞壁はペプチドグリカン)。よって、深在性真菌症のように体内に真菌が感染していると、血中のβ-グルカン値が高くなると考えればよいです。

 

110C16 B型肝炎ウイルスの感染予防に有効な消毒薬はどれか。1つ選べ。

a ポビドンヨード

b 消毒用エタノール

c 塩化ベンザルコニウム

d 次亜塩素酸ナトリウム

e グルコン酸クロルヘキシジン

 B型肝炎ウイルスって、病原体の中でも消毒に対する抵抗性が強い部類のようです。この中でB型肝炎に有効とされるのは、、、? この中で一番作用が強い、次亜塩素酸ナトリウムですね。

 

110C24 院内感染対策で正しいのはどれか。1つ選べ。

a 外国感染は対象としない。

b 病院スタッフは対象外である。

c 消毒・滅菌は対策の一つである。

d 抗菌薬の使用方法とは無関係である。

e 一般社会環境と同様の対策をとることが望ましい。

 

院内で感染を拡大させないために必要なことは??と考えれば正解できそうです。病院スタッフも対象となります。

eについては、院内には高齢者などの易感染性宿主も居ますので、一般環境と同じという訳にはいかないと考えます。

d 抗菌薬の乱用により、耐性菌が増加・感染拡大する危険があるので、無関係ではありません。

 

110C113 原虫感染症はどれか。1つ選べ。

a オウム病

b 日本紅斑熱

c ハンセン病

d アスペルギルス症

e トキソプラズマ

 

原虫とはなにか?原虫による感染症にはどのようなものがあるか?病原体の分類の基本です。

 

以上、参考にしてください。

試験がんばってください!

 

 

 ↓全然当たりませんでしたが、今年の歯科医師国家試験の予想もしました。

kogumakita.hatenablog.jp