医療系国家試験:微生物・免疫学分野の過去問を分析する

医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師・歯科衛生士などの国家試験から生物・微生物・免疫学の問題を集めて受験生に役立ててほしいという趣旨です。

これからの国家試験は思考力を問う問題が増えるに!

 たぶん医師国家試験むけの塾や、国試過去問のデータベースを運営しているmedu4という組織があります。代表の穂澄さんという若い方が、youtubeなどにも動画をあげていて、熱心に指導されている熱意に感心します。

 このような、若い熱心な先生が国家試験受験の指導をするというのは、一昔前、私が大学生だった頃の伊藤真先生の司法試験塾を思いだします。新しい世代の考え方で、あたらしい専門家を育てようという熱意を感じます。単に、国家試験に合格させればそれでいい、という考え方では決してないと思います。

 

 それはさておき、私も医師国家試験問題の情報収集にとても参考にさせていただいているのですが、medu4から今年2017年の111回医師国家試験の総評が発表されていました。その中で、なるほどと思った興味深い分析がありましたので、引用します。

 

今回の国家試験でも、思考力を問う問題が増加傾向だということです。

”80回台までの国試は暗記力であった。90回台までの国試はパターン力であった。100回台までの国試は病態生理であった。病態生理が重要であることはいつの時代も変わらないが、既に相当数の受験生に浸透しておりもはや差をつけない。断言しよう、110回台の国試は思考力が合否を分ける。”(medu4)

"思考力は当然ながら一朝一夕では身につかない。また、日頃から考える習慣を付けておかねば一向に磨かれない。「とりあえず覚えよう」「ノートに書いてあるはずだ」といった安直な習慣に終止符を打つこと。これは医師になってからも重要だ。"(medu4)

(引用文の書き方が分からないので、ベタでコピーしただけです。)

 

 昨今の教育現場でも、以下に学生に思考してもらうかがテーマに成っているように思います。医師国家試験の難しい臨床問題にかぎらずとも、いろんな国家試験問題をみていると、たしかに思考力が必要な問題は増えています。レベルはそんなに高くないですが、単純に1つの知識を問うのではなく、2つの知識を組合せて、二段階に考えて答える事が必要な問題があったりします。そういう意味では、どのレベルでも、下の学年で基礎を学ぶときから思考して、理解しながら学習を進めてほしいと願います。

 

以上