医療系国家試験:微生物・免疫学分野の過去問を分析する

医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師・歯科衛生士などの国家試験から生物・微生物・免疫学の問題を集めて受験生に役立ててほしいという趣旨です。

電子書籍をつくってみました。

このサイトではいろいろな国家試験から微生物学・免疫学関係の問題を取りあげてきました。

こういった国家試験に向けての勉強というと、暗記に頼りがちな人も結構いるのですが、私の考えでは、暗記に頼った勉強は得策ではありません(どの試験かにもよりますが・・)。近年、いろいろな国家試験で、単純な知識を問うのではなく、考える力を試されるような問題が出題されているように感じます。暗記だけでは対応できないということです。いくつかの国家試験では、厚労省の会議の資料や発表された文書にもそういった思考レベルを問われる問題を増加させるべきと明記されています。

合格率が100%に近い試験であればよいのですが、そうでなければ、こういった「考える力を試される問題」での正解率が、合否を左右すると考えています。

kogumakita.hatenablog.jp

 暗記に頼りがちな学習態度はどこからくるのか、といろいろ考えますが、中学・高校での学習がそのようになっていることが原因なのかな、と思います。すべての学校がそうではないと思いますが、例えば定期試験前に教師が、試験に出るポイントをまとめたプリントを配ったりするようです。それ自体、悪いわけではないのですが、試験前になると「まとめのプリントをください」と言われたりすることがあり、びっくりしました。私は、授業を通して自分で要点が分かりまとめを作れることが、学習だと思っています。教科書を端から端まで読むのには膨大な時間がかかりますが、そもそも授業自体がその教科書のまとめになっているはずです。つまり、まとめのプリントが欲しい人は、授業を聞いていないのかな、と思ってしまいます。(それとは別に、授業を聞いても理解できないという人もいるはずなので、そういう学生への配慮はまた別で必要とは思います。)しかし、授業をする側に学生の学習を促す工夫が欠けていたということも反省しないといけないと考えています。

 

前置きが長くなりましたが、暗記したり答えを覚えるだけではなく、「自分で考える」力をつけてもらうにはどうしたらいいかと考えて、電子書籍の形で教材を作ってみました。まだまだ未完成ですが、今後改良していきたいと思い、とりあえずの形で出しました。amazonKindle本として出版しています。

おおまかな分野ごとに、微生物学と免疫学の練習問題が交互の章にでてきます。練習問題は、基本的な事項の理解や思考力を問うようなものを選んだり作成しました。各章ではまず問題だけが数題でてきますので、それをじっくり考えてください。章の後半で、各問題の解説をしています。解説をよんで、どういう理解を求められているのかを考えながら進んでもらえればよいかと思います。

練習問題だけを解くためのサイトをGoogleフォームで作成し、電子書籍内のリンクから飛べるようにしていくつもりですが、こちらはまだ準備が整っていません。改訂するときに、対応したいと考えています。

とりあえず作った本なので(そんな物をだすなと言われそうですが)、まだ微生物学・免疫学の範囲のうち、まだカバーしていない部分もあります。微生物学と免疫学を交互に配置するのが効果的と当初おもったのですが、もしかして別の本にした方が良いかも知れません。そのあたりも、今後の改訂の課題です。

いずれにせよ、この本を使って、少しでも学習に役立てていただけたらと思っています。作成に使った労力と、今後続けて行くために少し値段がついています。Kindleの読み放題やamazonプライムにようなサービスに加入している人は、無料で読めるようです。

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キンドルを持ってないという人は、こちら。意外と安くて軽くて電池が長持ちで、読みやすいです。

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ちなみに、今回のKindle本は、Kindleダイレクトパプリシング(KDP)というサービスで作成しました。電子書籍を作成するのは初めてだったのですが、原稿さえあれば、以外と簡単に出版できたことに驚きました。

kdp.amazon.co.jp

肝心の原稿については、私の場合はもともと使っていたScrivenerというソフトを使いました。このソフトは有料ですが原稿執筆に大変便利で、ここで作成した原稿はテキストやWord形式はもちろんですが、そのままepub形式で出力することができます。このepubファイルと表紙をつくれば、KDPであっというまに電子書籍になりました(ほんとうにあっという間ではないのですが、思ったよりは簡単に感じました)。

Scrivenerではなくても、Wordやテキスト形式の原稿があれば、KDPで簡単に電子書籍に変換できます。Scrivenerを使ったのは、執筆の便利さです。原稿を細かい部分にわけて順序を簡単に入れ替えたり、最終出力(コンパイル)のときに自動で番号を振ったり、いろいろ便利な機能があります。脚本を書いたりする人も使うらしいです。いずれ、ScrivenerをつかってKindle本を作った方法なども、記事にしてみようかと思います。

↓ちなみに、Scrivenerの使い方でほぼ全面的に参考にした本です。 

考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ

考えながら書く人のためのScrivener入門 小説・論文・レポート、長文を書きたい人へ

 

 

キンドル本の出版の仕方については、こちらを参考にしました。

(今みつからないので、あとでリンクします)