医療系国家試験の微生物・免疫学分野の出題傾向を分析する

医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師・歯科衛生士などの国家試験から生物・微生物・免疫学の問題を集めて受験生に役立ててほしいという趣旨です。出題傾向の分析や予想もしていきたいです。

予想問題 2017年 歯科衛生士国家試験(微生物・免疫学分野)

私のメモが確かなら、、、2017年3月5日は第27回歯科衛生士国家試験です。

 

ここでは、主に微生物学・免疫学分野の出題予想問題をとりあげたいと思います。予想と言っても、最近の他の医療系国家試験問題などから拾ってきたものがメインになります。

 

なかでも歯科衛生士の国試には、過去の歯科医師国家試験を参考にしたと思われる問題はよく出ますので、そのあたりは特に注目する必要がありそうです。

逆に衛生士→歯科医師国試のパターンもあります。

 

では、問題にいきます。

免疫グロブリンに関する図を理解して、答える問題。

2016年の歯科衛生士国家試験に良い問題がありました。

歯科衛生士国家試験 2016年

(午前12)免疫グロブリンの図を示す。この免疫グロブリンの特徴はどれか。

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  1. 胎盤通過性がある。
  2. 抗原感作後に最も早く出現する。
  3. 免疫グロブリンの中で血清中に最も多い。
  4. アナフィラキシーショック型アレルギーの原因となる。

この問題は、二段階に読み解く必要があります。

まず図から、

・これは免疫グロブリンの五量体である。

  ↓

・五量体をつくるのはIgMである。

  ↓

IgMの機能として、選択肢の中で正しいのはどれか?

という順で思考する必要があります。答えは自ずと、「2」になりますね。

単純ですが、二段階に関連付けて答える必要がある、良問です。

単発の知識ではなく、考える力が問われます。

 

※これをもとにした予想問題を作ってみます。

免疫グロブリンの図を示す。この免疫グロブリンの特徴はどれか。

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  1. 胎盤通過性がある。
  2. 抗原感作後に最も早く出現する。
  3. 免疫グロブリンの中で唾液中に最も多い。
  4. アナフィラキシーショック型アレルギーの原因となる。

これだとどうですか??

ヒント:二量体をつくる免疫グロブリンはどれ??そしてその特徴は??

(3.の選択肢は、「分泌型が存在する」となっていると、もう少し簡単かもしれません。(簡単すぎる?))

 

次に、

臨床検査技師国家試験 2016年

80 次の模式図においてIgG濃度の変化を示すのはどれか。

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1.① 2.② 3.③ 4.④ 5.⑤

 ポイントは、IgGは胎盤通過性がある、ということです。言葉では覚えているけど、それをグラフで表現するとどうなりますか??単純なことが問われているが、グラフを読み取って考える必要がある良問です。ちなみに、看護師国家試験で数年前に似た問題がでていました。それを焼き直した問題といえます。

 歯科衛生士の国家試験でも免疫グロブリンの種類と機能は頻出ですが、マンネリ気味なので、こんな感じの新しい問題が出そうと予想します。

 

消毒薬の希釈に必要な液量を問う問題

3倍希釈の麺つゆを薄めたりすることがあると思うので、考えれば分かりそうなものですが、なかなか最近の大学生に聞いても正解できない人が多いです。昨年歯科衛生士国家試験で出題されましたが、似たような計算問題が今後もでそうです。。

 

歯科衛生士国家試験(2016年)

(午後97)床やスピットンに散った血液の消毒に6%次亜塩素酸ナトリウム液を希釈して0.5%液を600mL作ることにした。 

 6%次亜塩素酸ナトリウム液は何mL必要か。

  1. 25 mL
  2. 50 mL
  3. 75 mL
  4. 100 mL

看護師国家試験(2015年)

90. 5 %のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて 0.2 %希釈液 2,000 mL をつくる

のに必要な薬液量を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第 1 位を四捨五入すること。

解答:①②mL

<計算問題:2桁の数字をマークシートで答える問題です>

 

感染症の流行時期を問う問題

2016年の医師国家試験の問題で、おもしろい問題がありました。詳しくはリンクをご覧ください。これも初めて見ると戸惑うかもしれませんが、考えると一般常識で答えられる問題です。こんな感じのも出るかもしれません。

 

医師国家試験(2016年)

110B25 あるウイルス性疾患の我が国における月別発生数の傾向を示す。

この疾患はどれか。

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a 水痘

B型肝炎

デング熱

d インフルエンザ

アデノウイルス感染症

詳しい解説はこちら↓

kogumakita.hatenablog.jp

 

直近の歯科医師国家試験からの類似問題が出題される傾向があるということで、2016年の問題からいくつか取りあげます。2017年の歯科医師国家試験はまだ詳しく見ていませんが、出題には間に合わないのでいいでしょう。

昨年2016年の歯科医師国家試験問題はこちら↓。

kogumakita.hatenablog.jp

歯科医師国家試験(2016年)

(109C4) CD4 陽性T細胞の減少を引き起こすのはどれか。1つ選べ。

  1. HIV
  2. HBV
  3. 麻疹ウイルス
  4. ポリオウイルス
  5. インフルエンザウイルス

<超超基本問題です!「T細胞に感染するウイルス」が答えられるとよいです。わかりますよね??>

 

(109C16) スタンダードプレコーションで誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 全ての患者に適用される。
  2. 米国CDCが提唱したものである。
  3. 再使用する器具は洗浄・滅菌をする。
  4. 傷のある皮膚を扱う際にも適用される。
  5. 特定の病原体ごとに決められた予防策である。

<標準予防策とは、病原体を特定せずに、全ての可能性のある病原体に対して最低限の共通した予防策です。よって、誤っているのは5.です。>

 

(109C46) 回帰発症によるものはどれか。1つ選べ。

  1. 水痘
  2. 手足口病
  3. 口唇ヘルペス
  4. 流行性耳下腺炎
  5. ヘルパンギーナ

 <「回帰発症」というのはヘルペスウイルス感染症の特徴で、一度かかったあとに潜伏していたウイルスが、免疫低下時などに増殖して再び発症します。単純ヘルペスウイルスによる口唇ヘルペスや、水痘・帯状疱疹ウイルスによる帯状疱疹などがこの回帰発症にあたります。よって、答えは3.。

 1.水痘は違うの??と思った人はするどいです。水痘・帯状疱疹ウイルスというのはひとつのウイルスなのですが、初感染では水痘の症状を起こし、潜伏後の回帰発症で帯状疱疹を起こします。なので、水痘は回帰発症には当たらないという考え方が必要です。「帯状疱疹」が選択肢にあれば、これも正解になるはずです。

 あと、ヘルペスウイルスに効く抗ヘルペスウイルス薬として、アシクロビルは当然知っておく必要があります。>

 

今年2017年の歯科医師国家試験の予想問題も参考にしてください↓(ただし、あまり当たってない)。

kogumakita.hatenablog.jp

その他、一部重複がありますが、こちらも練習問題として使える問題が含まれています↓。

kogumakita.hatenablog.jp

それでは、試験がんばってください!