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医療系国家試験の微生物・免疫学分野の出題傾向を分析する

医師・歯科医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師・歯科衛生士などの国家試験から生物・微生物・免疫学の問題を集めて受験生に役立ててほしいという趣旨です。出題傾向の分析や予想もしていきたいです。

予想問題 2017年 看護師・臨床検査技師・薬剤師国家試験(微生物・免疫分野)

私のメモが確かなら、2017年、、、

2月19日は看護師国家試験(106回)、

2月22日に臨床検査技師国家試験(63回)、

2月25日と26日は薬剤師国家試験(102回)です。

(それぞれの受験者数は順に、約6万人、約4千人、約1.5万人ほどのようです。)

 

そこで、極めて大雑把で申し訳ないのですが、この3つの試験を対象に簡単に微生物・免疫(と生物?)の予想問題・対策問題を掲載したいと思います。

 

主に過去の各国家試験の問題を集めただけですので、見たことある問題も含まれると思いますが、ウォーミングアップのつもりで気楽に目を通していただけるとよいかもしれません。各国家試験に独特の問題はあまり取り上げず、どれに出ても良さそうな、共通した基本問題がメインとなります。

 

それと、先日行われた歯科医師国家試験の際には多少力をいれた対策問題集をつくりましたので、そちらも参考にしてください(ただし、ほとんど的中してない)。 kogumakita.hatenablog.jp

歯科医師国家試験の予想でも取りあげましたが、免疫グロブリンの問題は再度書いておきます。

免疫グロブリンに関する図を理解して、答える問題。

2016年の歯科衛生士国家試験に良い問題がありました。

歯科衛生士国家試験 2016年

(午前12)免疫グロブリンの図を示す。この免疫グロブリンの特徴はどれか。

 f:id:kogumakita:20160609154418p:plain

  1. 胎盤通過性がある。
  2. 抗原感作後に最も早く出現する。
  3. 免疫グロブリンの中で血清中に最も多い。
  4. アナフィラキシーショック型アレルギーの原因となる。

この問題は、二段階に読み解く必要があります。

まず図から、

・これは免疫グロブリンの五量体である。

  ↓

・五量体をつくるのはIgMである。

  ↓

IgMの機能として、選択肢の中で正しいのはどれか?

という順で思考する必要があります。答えは自ずと、「2」になりますね。

単純ですが、二段階に関連付けて答える必要がある、良問です。

単発の知識ではなく、考える力が問われます。

 

※これをもとにした予想問題を作ってみます。

図:(想像してください)Y字型の免疫グロブリンが2つつながった絵

この免疫グロブリンの特徴はどれか。

  1. 胎盤通過性がある。
  2. 抗原感作後に最も早く出現する。
  3. 免疫グロブリンの中で唾液中に最も多い。
  4. アナフィラキシーショック型アレルギーの原因となる。

これだとどうですか??

ヒント:二量体をつくる免疫グロブリンは??

 

次に、

臨床検査技師国家試験 2016年

80 次の模式図においてIgG濃度の変化を示すのはどれか。

f:id:kogumakita:20160622175847p:plain

 

1.① 2.② 3.③ 4.④ 5.⑤

ポイントは、IgGは胎盤通過性がある、ということです。言葉では覚えているけど、それをグラフで表現するとどうなりますか??

単純なことが問われているが、グラフを読み取って考える必要がある良問です。ちなみに、看護師国家試験で数年前に似た問題がでていました。それを焼き直した問題といえます。

 

さて、ここからそれぞれの過去問の中から、お互いの試験に出そうな問題を取り上げます(一部関係ありませんが)。

 

看護師国家試験 2015年

90  

5 %のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて 0.2 %希釈液 2,000 mL をつくるのに必要な薬液量を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第 1 位を四捨五入す

ること。

解答:①②mL

<これ、いい問題です。というか、小学生でもできるはずですが、近頃は大学生でも苦手な人もいる問題です。解説は下をどうぞ。最近、いろんな国家試験でこの手の計算問題でてます。>

 

kogumakita.hatenablog.jp

 

看護師国家試験 2012年 ちょっと飛んで数年前の問題です。 

午前37 日本国内から排除されておらず、ワクチンの2回接種を推進している感染症はどれか。

1.麻疹 measles

2.破傷風 tetanus

3.ジフテリア diphtheria

4.急性灰白髄炎 Poliomyelitis

<これは、どうでしょう。ポリオはほぼ排除されたに近いようですが、、破傷風ジフテリアは混合ワクチンで同時に接種するはずなので、この2つは正解からはずれます(これが2回接種とすると、正解が2つ以上になってしまう)。それに、実際は3回か4回接種だったと思います。ということは、正解は1の麻疹なのでしょうね。>

 

この問題は置いておいて、ここから触発されて、オリジナル問題を考えました。

*四種混合ワクチンの対象に含まれる感染症はどれか。

1.麻疹

2.結核 

3.B型肝炎

4.急性灰白髄炎

<これだと、どうでしょう。

・実は、従来のDPT三種混合ワクチンが、確か2012年から、不活化ポリオワクチンを加えて四種混合ワクチン(DPT-IPV)になりました。それまではポリオの生ワクチンが使用されていましたが(ここから、ポリオは経口感染するとわかる)、安全性と効果のバランスなどから不活化ワクチンに変更となったのです。

・また、2016年から、それまで任意だったB型肝炎ワクチンが定期接種化されました。こちらは現在単独接種です。

・ということで、答えは4です。このあたりの最近のワクチン事情が出題されませんかね?ちょっと早いかな?>

 

次いきます。

臨床検査技師国家試験 2016年

59 胸腺で行われるのはどれか。

1.単球の分化

2.好中球の産生

3.Tリンパ球の成熟

4.B リンパ球の成熟

5.老化赤血球の処理

<胸腺はThymus。ここで分化するところからT細胞と呼ばれているはずです。>

 

73 結核と同じ感染経路別予防策が必要な疾患はどれか。

1.水痘

2.梅毒

3.風疹

4.コレラ

5.デング熱

結核は空気(飛沫核)感染します。空気感染する代表的な感染症は、結核・水痘・麻疹です。>

 

午後68 ウイルスとクラミジアに共通する特徴はどれか。

1.二分裂で増殖する。

2.リボソームを有する。

3.抗生物質に感受性がある。

4.光学顕微鏡で観察できる。

5.増殖には生きた細胞が必要である。

<これ、単純ですが、いい問題ですね。まず、ウイルスとクラミジアは共通して、「偏性細胞内寄生体」です。それを意味する性質を答えればよいです。>

 

臨床検査技師 2013年

午後67 減数分裂を行う細胞はどれか。

1.精母細胞

2.前赤芽球

3.骨髄芽球

4.破骨細胞

5.骨髄巨核芽球

<まあ、そのままですが、減数分裂生殖細胞をつくるときに起こります。>

 

次に行きます。

薬剤師国家試験 2016年

問86 熱に不安定な薬物の水溶液を滅菌するのに最も適した方法はどれか。1つ選べ。

1 高圧蒸気滅菌

2 乾熱滅菌

3 ろ過滅菌

4 高周波滅菌

5 ガス滅菌

<滅菌原理の基本が分かっているか問われます。熱をかけられないので細かいフィルターで濾過します。抗菌薬とかはだいたいこうするのではないでしょうか。他に血清など。>

 

薬剤師国家試験 2015年

問15 細菌の内毒素(エンドトキシン)に関する記述のうち、誤っているのはどれか。

1つ選べ。

1 グラム陰性菌外膜の成分である。

2 主成分はタンパク質である。

3 外毒素に比べ、加熱処理に対して安定である。

4 細菌の種類により、構造的な多様性がある。

5 宿主の免疫反応をかく乱し、ショック症状をおこす。

<この問題、いいですね。多少考えないといけません。まあ内毒素と外毒素の違いが整理できていれば答えられます。内毒素はリポ多糖なので、タンパク質ではありません。外毒素はタンパク質です。>

 

薬剤師国家試験 2014年

問39 ノイラミニダーゼを阻害する抗ウイルス薬はどれか。1つ選べ。

1 アシクロビル

2 アマンタジン

3 オセルタミビル

4 リトナビル

5 ガンシクロビル

<現在インフルエンザ流行中だし、でるかも。ノイラミニダーゼ阻害薬はオセルタミビルやザナミビル、最近はラニナミビルなどありますね。アマンタジンは、抗インフルエンザ薬ですが、ノイラミニダーゼ阻害薬ではありません。アシクロビル、ガンシクロビルは、抗ヘルペス薬です。リトナビルは、抗レトロウイルス薬だそうです。>

 

 

以上、予想問題というほどのこともないですが、おたがい参考になればと思います。

では、受験生の成功を祈ります!